クリエイターインタビュー第19弾!
今回は関西を中心に活動されている合同会社MOVIE CONNECT 代表の西翔太さん。学習塾の教室長を経て映像業界へと転身。得意とするSNSマーケティングと教育経験を活かし、SNSによる採用・集客、映像制作の内製化などを行い、一人ひとりと向き合うことを大事にする若き経営者です。
西さんが映像に出会ったきっかけやお仕事など活動について、そして現在力を注いている事業について迫りました。異業種から映像業界に興味のある方や教えることが好きな人にとって新たな可能性ときっかけになるでしょう。
プロフィール
西 翔太(にししょうた)
合同会社MOVIE CONNECT 代表
1995年生まれ。
中学・高校時代から動画編集に親しみ、大学では新たな興味から心理学を専攻。
卒業後はIT関連の商社でキャリアをスタートさせるも、本来の夢であった教育分野への情熱を再燃させ、学習塾の教室長として多くを学ぶ。その後、副業として始めた動画編集が次第に本業へと成長し、2023年には自らの合同会社を設立。
現在は、「映像でヒトとヒトをつなぐ」という理念のもと、関西を中心に活動している。SNS運用とナーチャリング施策、さらには内製化事業にも取り組み、地域活性化に寄与する一方で、武庫之荘(兵庫県)の地元店舗や人々の広報支援も行っている。
映像制作のきっかけは学生時代のニコニコ動画でのゲーム実況から。親しみやすい人柄で多くの仲間や顧客を魅了し、映像やマーケティングのスキルをゼロから身につけた努力家でもある。
■Webサイト・SNS
- X(旧Twitter):@K_movie_connect
- Webサイト:https://movie-connect.com/
一人前の動画クリエイターになれた環境とのめぐり合わせ
‐西さんが動画を始めたきっかけを教えてください。
現在(取材時2024年)から5年前に学習塾の教室長をしていたとき、副業で動画編集を始めたのがきっかけです。その当時、副業ブームでプログラミングや動画編集などが流行りだした時期だったんですよ。
中学・高校生時代にゲーム実況動画を撮影・編集して、流行っていたニコニコ動画にアップしていた経験があり、昔から動画編集は好きだったので挑戦してました。
独学だったので最初は編集がわからなさすぎてストレスがすごかったです(笑)。
ですが、初めて自分で編集の仕事を取ることができ、その嬉しさが大きくて今でも映像業界入り浸っています。
見る見るうちに成果が出て編集スキルも上がっていったため、だんだんと楽しくなっていき学習塾を辞め、現在は映像業界一本でやっています。
‐副業で始めた当初、どのように動画編集の仕事を受注されたのでしょうか?
最初はビジネスマッチングサービスに登録して仕事を始めました。半年ほど経った時にTwitter(現X)で株式会社花形さん(https://hanagata.co/)が編集者の募集をしていて、その投稿に「いいね」を押したところ、DMで「案件をやってみませんか?」とお誘いいただきました。
現在では密にお付き合いさせていただいて、マーケティング兼映像制作者としてYouTubeの運用と集客イベントの開催などをしています。株式会社花形さんとのお付き合いがあったからこそ現在の僕があるので、この出会いは大きなターニングポイントだったと感じ、感謝しています。
YouTubeの撮影から始まり、機材の使い方を教えてもらって外ロケに行ったり、シネアド(映画館で上映前に流れる動画広告)作ったりと様々な経験を積ませていただいています。映像会社やテレビ局に勤めていた人やフリーランス歴20年くらいの人たちと一緒に仕事をすることができているので、すごく成長ができているという実感があります。
学生時代から動画編集ができていたんですね。
そうですね。当時はAviUtl(エーブイアイ・ユーティル)という無料編集ソフトを使っていました。レイヤーの概念やテロップ、モーショントラッキングなど動画編集の基本的な知識があったので始めやすかったですね。
SNS運用、講師業、内製化…現在の仕事のきっかけ
‐副業で動画関係の仕事を始めたときには編集のみでしたが、どのように現在のSNS運用や撮影などの仕事に移られていったのでしょうか?
当初、キャリアや実績がない状態から個人で動画編集の仕事を始めたので、とても単価が安かったんですよね。目の前の安価案件に追われて徹夜を繰り返す日々もあったので、自分の体を労れる働き方をしないといけないと思い、SNS運用や撮影の仕事もするようになりました。
‐撮影の仕事をされるときに使うカメラを教えてください。
主にSONYのFX30とFX3を使って撮影しています。一番最初に使ったカメラがSONY製だったので手に馴染んでいて、SONY独特の色合いも好きなんですよね。
‐現在、2つの映像制作のスクールで講師もされてますよね。この講師業のきっかけを教えてください。
そうですね。現在、「Vantan(バンタン)」(https://vantan.jp/)と「動画編集CAMP」(https://camp-skill.com/)というスクールで教えています。本格的に動画の仕事を始める前に、自分が覚えたことをアプトプットする目的でAdobe After Effectsの編集ノウハウ動画をYouTubeに上げていたことがあるんです。そのときにVantanからDMで講師のご依頼をいただいたのが映像制作を教えることになったきっかけです。その後、知人の紹介で動画編集CAMPでも教えることになりました。
‐西さんが仕事の中で大切にしていることはありますか?
動画を制作するだけではなく、動画を通じてお客さんの売上や採用に貢献するマーケティングを含めた仕組みづくりを目指しています。この業界では、特にSNS運用において「フォロワー数を伸ばしましょう!」という企業や個人事業主が多いですが、本質はそこではないと思っています。「SNSを使って集客数を増やし、売り上げを伸ばす」「採用数を増やして企業の発展をお手伝いする」これこそがSNS運用の目的であり、僕が常に心に留めていることです。
‐動画の仕事をするうえで注意しておくべきことを教えてください。
何が起こるかわからないので、いつでも余裕を持って仕事をするよう心掛けてほしいです。別の方が撮影した映像素材を編集する仕事で、データ量から考えて約2時間でダウンロードできるだろうと考えていたら、パソコンには「ダウンロード完了まで1日と8時間」と表示され、編集時間を含むと締切日時に間に合わず焦ったことがありました。クライアントさんに納期を延ばしていただき対応しました。映像素材の保存形式が特殊だったために、ダウンロードが途中で止まることもあって大変でした。
映像を通じて教えることへの喜び
‐現在、力を注いでいる内製化事業を始めたきっかけを教えてください。
様々なお客さんと話している中で、スクールではあまり教えてくれない撮影方法や実践的な動画編集を知りたいという声がありました。そこで試験的にやり始めたところ、教育業をしていたこともあり、教えることが楽しく感じられたため、力を注ぐようになりました。今後、内製化事業を自社の中心にしていきたいと考えています。
‐具体的に内製化事業はどのようなお客さんや仕事内容が多いのでしょうか?
インターン生を雇用している会社やメガベンチャーなど若い世代の従業員が多い会社が多いですね。SNSやYouTubeを活用したプロモーション動画や社内用の研修動画などの制作・編集方法を従業員に教えています。YouTubeの普及によって動画に対する敷居が低くなり、自社で映像制作をしたい会社が増えていますね。
‐仕事の中で、西さんが喜びを感じる瞬間はどんなときですか?
内製化やスクールの講師として教えた人が新しいスキルを習得して「できた!」と喜んでいる姿や、制作した動画を見たお客さんが「イメージ通りでかっこいい!いいですね」とテンションが上がっている姿を見ることが僕にとって一番の喜びですね。
今後も地域密着と教育を軸に
‐西さんが今後やっていきたいことを教えてください。
拠点である尼崎・武庫之荘の人たちと交流して一緒に地元に根づいた活動をしていきたいですね。武庫之荘でSNS運用・映像制作の内製化といえば「合同会社MOVIE CONNECTの西翔太」と思ってもらえるよう活動していきます。
現在、武庫之荘を盛り上げるという目的で、地元にある店舗紹介やイベント開催をする「むこめぐり実行委員」という団体に参加しています。その活動の中で出会ったフリースクールのPRをサポートもしていて、このような事業にも強い関心があるので「教育」にも力を入れていきたいですね。