8月1日に動画つくーるの本拠地、動画つくーる・トライアルショールームで『Adobe Premiere Proユーザーグループミーティング』が開催されました。
急遽用意した追加チケットも即完するほどの大盛況だったイベントの様子をレポートします!
「Adobe Premiere Pro ユーザーグループ」とは?
コンピュータ・ソフトウェア会社「Adobe」が提供している編集ソフト「Premiere Pro」 に関してユーザー間の情報交換を行うグループのこと。2019年8月現在で2,000人以上のメンバーが在籍しています。
普段はFacebookグループで映像制作にまつわる情報のやりとりを行っていますが、不定期で開催されるオフラインのミーティングイベントでは、編集のスペシャリストを招いて、マニアックなテクニックからチョットしたコツや小技の紹介などを行っています。イベントでしか聞けない映像業界の裏話なんかもチラホラ飛び出します。
最前線で活躍する動画編集のプロのお話が直接聞けるだけでなく、参加者同士の交流も図れるので有益な情報をゲットするには最適なイベントです!
参加者にはもれなくAdobeのステッカーとマスキングテープが。これは嬉しい!
会場となった『動画つくーる・トライアルショールーム』
今回のイベント会場は大阪の北浜にある動画機材屋さん「動画つくーる・トライアルショールーム」。
カメラや三脚、マイク、スタビライザー、ドローン、モニターなどの機材を触って試すことができるという非常に良心的なお店で、これから動画を始めようとお考えのライトユーザーから高い技術で動画制作したいというプロの方々まで、幅広い対応をしてくれるので動画を作る人なら誰でもオススメします。
ショールーム入口。
オリジナルでカスタマイズされたジンバルやスライダーがズラリと並ぶ。
「Blackmagic Pocket Cinema Camera 4K」もお試しあれ。
高性能動画編集ソフト「DaVinci Resolve」と使ったカラーグレーディングも体験できます。
いろんなパーツを組み合わせて、自分に合ったオリジナルのカメラリグを作れちゃいます。
DJIのOSMOシリーズをはじめ、スマホで動画を撮影する時に便利な機材もあります。
音声収録用のマイクも多種取り揃えてます。
音声ミキサーと最新の液晶モニター。
プロの現場で活躍するモニター類。
機材の購入を検討してるけど、「ネットの情報だけじゃ不安だし、いろいろ試して確認したい」「すでに持っている撮影機材と組み合わすことができるのか」といった相談にも親切に対応してくれるので本当に助かります。
当日もイベントが始まるまで、参加者の皆さんはアレコレ機材を手にとって確かめていました。
セッション内容のご紹介
ここからはスペシャリストの登壇者によるPremiere Proにまつわるお話を紹介していきます。
Adobe Community Evangelistでもあり、グループ代表でもある市井 義彦 氏(株式会社Command C)の掛け声でゆるりとスタート。
セッション① 佐川 正弘 氏(BANZAI)による 『擬似マルチカメラ編集』
編集マンとして、東京の第一線で活躍する佐川さん。
カメラの数が増えることによって、どうしても動きが重くなってしまう問題を解決する方法のお話。
一見したところ、カメラが4台のマルチカム編集のようですが、実際はカメラ1台分の負荷しかかかっていないという手法を紹介してくれました。
参加者の中にもマルチカム編集をするという方が半数以上。
4Kで収録した素材などで重くなってしまう場合は多くの方がプロキシを作って対応している様子。
セッションの様子もキッチリ撮影します。
佐川さんがお仕事で現在編集中のプロジェクトデータを極秘で見せてくれましたが、ビックリするほどのとんでもないカメラの数でした。
セッション② 甲斐 頌久 氏(株式会社BRAIN MAGIC)による 新時代のインターフェイス『Orbital2』の紹介
作業を高速化させる『Orbital2』の機能を説明する甲斐さん。
ジョイスティックとジョグダイヤルが合体したようなデバイスの『Orbital2』。
使用しているアプリケーションによって光の色が変わります。
Adobe Premiereの時はパープルに、これはテンションが上がる!
さまざまな機能を割り当てることができ、キーボードの代わりを果たしてくれます。
好みに応じてカスタマイズが可能。タブレットとも連携でき、作業時間の削減や腱鞘炎の予防に役立ってくれます。
実際に『Orbital2』ユーザーである佐川さんが使い方を実演してくれました。
キーボード以外にもトラックボールを使ったコントロールパネルやペンタブレットを使う方にとってはデスクスペースを有効利用するのに『Orbital2』が活躍してくれそうです。
詳しい情報は以下の専用サイトでチェックしてみてください。
セッション③ 工藤 雄貴 氏(株式会社マウス)「調整レイヤーが奏でる魔法」
調整レイヤーを使った編集テクニックを披露する工藤さん。
さまざまなエフェクトをかけた調整レイヤーをどう重ね合わせるかで表現力を上げる方法を工藤さんが解説してくれました。
エッセンシャルグラフィックを調整レイヤーにするなど、目からウロコの手法に参加者も興味津々。
セッション④ 後藤 康二 氏(スタジオ・ビーアンドエム)「どこまでやれる?CM編集のリアルとPremiere Pro活用術」
関西に住んでいる人なら一度は目にしたことのあるCMをたくさん編集している後藤さん。
現場でよく使用されている編集ソフト「Adobe Premiere」「Avid Media Composer」「Blackmagic Design DaVinci Resolve」「Autodesk Flame Premium」「grass valley EDIUS」をそれぞれ比較検証してくれました。
各ソフトごとに得意不得意はありますが、現時点では総合的に見て「Adobe Premiere」が優秀とのこと。
CM業界の現状を語る後藤さん。
時代が流れるにつれて、求められるクオリティーは上がり続けるけど、制作に関する予算はどんどん減少していくというお話。映像だけでなく、クリエイター業界全般に共通している問題ですね。
参加者の皆さんも同じ思いなのか、後藤さんのお話に深く頷いていました。
まとめ
ミートアップイベントの良いところは、目からウロコの編集テクニックや業界の裏話を聞けるだけでなく、共通するものを持っている人と対面で繋がれることです。
映像編集に関する情報を共有し合うことで抱えている問題を解決できるかもしれませんので、興味のある方は一度ユーザーグループのFacebookページチェックしてみてください。