みなさんは動画の撮影で音が割れたり汚い音声になってしまって困った経験はありますか?
例えば・・・
- 外で撮った映像に入っている風の音や環境音がうるさくて聞くに耐えない・・・
- 子供の運動会で子供が頑張っている映像が撮れたのに、風の音がうるさい・・・
- 結婚式で新郎新婦の声を拾えず、知らない人の声が沢山入ってる・・・
- 雑音がうるさすぎて欲しい音が撮れない・・・
- 空間で色んな音が鳴りすぎて録りたい音を選べない・・・
これらの問題は映像用のマイクを使うことで解決できます!!!
- これから動画撮影を始める初心者カメラマンさん
- もっとハイクオリティな映像を撮ってレベルアップしたい中級者カメラマンさん
そんな初心者カメラマン、中級者カメラマンの方々に向けて今回マイクに関する様々な知識やオススメのマイクについての記事を書かせて頂きます!
「映像のクオリティは6割〝音〟で決まる」と言われているため、マイクは非常に重要な撮影アイテムの一つです。
現役の映像クリエイターが断言「映像のクオリティは6割”音”で決まる」
引用:https://news.mynavi.jp/article/20141118-igm
映像用マイク – ガンマイクとピンマイク
マイクといえば、ライブでボーカルが使っていたり、レコーディングスタジオで使われているイメージが強いと思われますが、実は全然そんなことは全然ありません。
映像の撮影においても川のせせらぎ、鳥のさえずり、市街地の環境音や会話の収録にはマイクを使っての録音は必要不可欠です。
映像用マイクは大きく分けてガンマイクとピンマイクの2種類があります。
それぞれの特徴を理解した上で、ガンマイクとピンマイク用途ごとに使い分けましょう。
ガンマイク
離れた場所から特定の音を狙ってピンポイントで収音できるマイクです。
周辺の環境音も拾いつつ、会話や環境音の録音もできる優れものです。
ピンマイクに比べて比較的、指向性は広くオールラウンドなマイクです。
ピンマイク
インタビューや対談など、人の会話を収音するのに最も適したマイクです。
ピンマイクはバラエティやワイドショーでタレントさんが胸元に付けてる黒色の小さなマイクです。
テレビなどでよく目にするものですね。
ピンマイクがあることで複数の人の会話を一度に録音し、その後編集ソフトを使ってボリュームの調整やエフェクト(エコーやリバーブ)などをかけることができます。
ピンマイクはガンマイクに比べて指向性が極端に狭い代わりに、しっかりと人の話し声をキャッチできます。
マイクを使って映像を録る大切さ
マイクは綺麗に音を録る上では欠かせないアイテムとなっています。
大前提として、元々一眼レフカメラに搭載されているマイクの音質はかなり低いです。
また、一眼レフカメラに搭載されているマイクはカメラマン側(内側)に向いていることが多く、被写体側(外側)の音を録ることに非常に不向きとされています。
そのため、映像業界では映像のクオリティを上げるためにマイクを使うことが絶対となっています。
今持っている一眼レフカメラにマイクを接続することで、あなたもハイクオリティな映像を撮ってSNSやYouTubeにアップしてみませんか?
マイクを使う上での基礎知識
ゲイン(db)
ゲインは録音する時に非常に注意するポイントの1つです。
マイクの構造としては、マイクに電流を流すことで音を拾うようになります。
つまり、マイクに流す電流を増幅しマイクに流せば流すだけ、音を拾いやすくなって音が大きくなります。しかしここで問題が生じます。
あまりにも電流の入力値(ゲイン)を上げてしまうことで録音する音にノイズが乗ってしまいます。
ゲインの大きさを無視して音を収録すると
- 音が小さすぎて全く録れていない
- 音は大きく録れているけどノイズが酷くて使い物にならない
などの問題が生じます。
ゲインの入力値をしっかり確認してあげることで聴きやすく綺麗な音で録音することができます。
ゲインの入力数値は
- 小さすぎてもダメ(収録した音が小さくなる)
- 大きすぎてもダメ(収録した音にノイズが乗る)
- 適切な入力値にゲインを設定してあげる
この3つを必ず覚えてください!
ゲインをしっかり調節するのとしないのでは雲泥の差が生まれてしまいます。
様々なシーンで練習することを心がけてみましょう!
指向性
指向性とはマイクが録音できる範囲を示したものです。
マイクの種類によってそれぞれ指向性は異なります。
ですので、シーンごとに最も適したマイクを選び、使うことを心がけましょう。
超指向性マイクは、撮影現場では「ガン・マイク」、「ショットガン・マイク」と呼ばれます。
ガンマイクの指向性
ガンマイクの指向性は上に添付している画像、一番右の「超指向性(Shotgun)」というものです。
ガンマイクの特性上、しっかり収音したい場所に対してマイクを向けないと音は録れないので撮影の際は細心の注意が必要です。
気を付けてガンマイクを使用しましょう。
(ガンマイクを収録したい対象物に向けてる画像添付)
ピンマイクの指向性
ピンマイクはテレビ番組のバラエティやワイドショーでタレントさんが胸元に付けてる黒色の小さなマイクです。
指向性はかなり狭く、基本的に話してる人の声しか録音できません。
ホワイトノイズ
ホワイトノイズとはマイクのボリュームを増幅することでそれに比例して流れるノイズのことです。
ホワイトノイズの強まり方(乗り方)はマイクの機種、メーカーごとによって大きく異なるので購入前に実際にお試し頂くことををオススメします。
ざっくり言うとホワイトノイズは「サーーーーーーーー」という静かなノイズです。
言葉で説明より聴いていただく方が体感で分かりやすいと思うので、一度お聴きください。
※この動画はホワイトノイズを分かりやすく誇張したものです。
マイクによってホワイトノイズの乗り方が異なるので、その点はよくチェックしてマイク選びをしましょう。
撮影用マイクの選び方
どんな映像を撮りたいのか、目的を再確認する
まず、最初に自分はどのような映像を撮りたいのか再確認しまょう。
旅行先の風景や街並みを動画で撮りたい、結婚式の映像が撮りたいのか、インタビュー動画を撮りたいのか。
目的が異なることで、必要なマイクも異なってきます。
目的を定めた次は、どのマイクを使うかを選びましょう。
ガンマイクにするのか、ピンマイクにするのか
自分がどのような映像を撮りたいのかが決定すればあとはどのマイクにするか決めるだけです。
イメージとしては
- ガンマイク → 空間の音や環境音、狙った音をピンポイントに録音することに向いている
- ピンマイク → インタビューや対談に向いている
自分の用途に合わせてしっかりマイク選びをしていきましょう。
無線(ワイヤレス)マイクのメリット・デメリット
突然ですが、無線マイクのお話をさせて頂きます。
最近、街中でbluetoothの無線イヤホンを使っている方をよく見かけませんか?
この記事を見ている方の中にも無線イヤホンを使っている方が居るのではないかと思います。
マイクにも無線マイクというものが存在します。
無線マイクは録音したデータを送受信し、録音することができる優れものです。
無線(ワイヤレス)マイクを使うメリット
- ケーブルが無いから絡まずストレスフリー!
ケーブルがねじれて絡んでしまうことで断線のリスクが生じます。
万が一断線した場合はケーブルを交換する必要があります。 - 持ち運びが楽!
マイクのケーブルがイヤホンジャック式であれば比較的軽量ですが、3ピンジャック式のケーブルは重量感があります。 - 無線が届く範囲であれば自由に動き回れる!(機動性の向上)
動画撮影は動きながら撮る場合もあるので、機動性が高まるのは大きな利点です。 - ケーブル周りのトラブルを避けられる!
人間、誰しも忘れ物をしてしまう瞬間がありますよね。せっかくの撮影日にマイクのケーブルを忘れたら撮影が困難になってしまうなんてことが起こりかねません。
無線(ワイヤレス)マイクを使うデメリット
- 音質が有線マイクに比べて劣ってしまう
やはり、無線でデータとして音声を収録してしまうとどうしても音質が劣化してしまいます。より、クリアに音を録りたい方は有線マイクをオススメします。
一昔前は無線マイクというと「無線機能があるだけで使いものにならない」というイメージが強かったのですが、近年の技術の進歩により音質が向上しました。最近では実用的な無線マイクが数多く登場しています。 - 故障した場合、コストがかかる(買い替えや修理の点において)
無線マイクの場合、有線マイクに比べ構造が複雑なため有線マイクより高価な場合が多いです。
そのため故障した場合は修理費がかさんでしまうことも少なくありません。また、有線マイクの場合ケーブルの断線が原因で音が録れなくなることが故障の主な原因です。ですから、ケーブルだけを買い換えるだけでまたマイクは使えるようになることが多いです。
無線(ワイヤレス)マイクのメリットとデメリットを踏まえた上で、無線マイクを使ってみるのはいかがでしょうか?
無線マイクは撮影の幅をグンと広げてくれる、そんな魔法のようなアイテムです。
映像用マイクはミニジャック(イヤホンジャック)タイプとXLR(3ピン)ジャックがあるので購入の際は要チェック!
一眼レフカメラは基本的にイヤホンジャック(ミニジャック)端子接続でマイクを繋げる機種が圧倒的に多いです。
イヤホンジャック(ミニジャック)端子接続に比べ、3ピンジャック端子接続の方が優れた音質で録音することができます。
(画像添付)
その中でも例外的にXLRアダプタという機材を使えば、3ピンジャックを接続を可能にできる一眼レフカメラが存在します。
- SONY – α シリーズ
SONYのαシリーズには同メーカーからXLR-K2Mという専用のXLRアダプタが販売されています。
- Panasonic – GH5シリーズ
- Panasonic – GH5 S シリーズ
PanasonicのGH5 / GH5 Sシリーズには同メーカーからDMW-XLR1という専用のXLRアダプタが販売されています。
もちろん、上記のSONYやPanasonicの一眼レフカメラはイヤホンジャック(ミニジャック)端子接続でもマイクを取り付けることは可能ですので心配は無用です。
オススメのガンマイク
それでは早速、オススメのマイクをご紹介させて頂きたいと思います!
ガンマイク 編【比較動画あり】
今回は有名メーカーのマイク数種類を比較した動画を撮影してみました。
ZOOM – F1SP
¥29,700楽天で購入
RODE – NTG3
¥85,860楽天で購入
ピンマイク編
SONY – UWP-D11
¥60,016 Amazonで購入
RODE – Filmmaker Kit
¥44,740楽天で購入
「風防」 マイクの音質を安定させる魔法のアイテム
風防とは
マイクに取り付け、マイクに直接風が吹き付けることを防ぐ為に被せるクッション材やファーのことです。
別名、ウィンドスクリーン(windscreen)とも言います。
iPhoneで動画を撮った動画を見返した時に強く風が吹いていると「バババババ」や「ザザザザザザ」といった風の音が入っていて「うるさい!」と思った経験、ありますよね?
あれはマイクに直接風が吹いて、雑音を拾ってしまっていることに原因があります。
風による雑音の発生を防ぐ為に開発されたのが風防です。
基本的に、マイクを使う際は風防を取り付けることをオススメします。
風防の効果
- マイクに入る風や息により発生する雑音をカット!
- 多少の小雨からマイクを守ってくれる
しかし、風防を付けることで
- ほんの少しだけ音がこもる(気にならない程度)
- ほんの少しだけ重たくなる(主にファー型やカゴ型)
という若干のデメリットもあります。
風防の種類
スポンジ型
文字通り、スポンジ製の風防です。
一般的にガンマイクの風防と言われればこれを指します。
音のこもりはほぼありません。
比較的、雨などの水分に強いです。
ファー型
ファー製の風防です。ふわふわしています。
ファー型の風防はわずかに音質はこもったものになりますがスポンジ型に比べて、
しっかり風を防いでくれて音質が安定します。
しかし、録り音のこもり方が気になって使えないというほどのものではありません。
カゴ型(+ファー)
映像業界でプロとして音声マンをしている方が基本的に使う代物です。
スポンジ型、ファー型に比べてかなり重たいです。
その代わり、しっかり風邪を防ぐ音ができて音質はかなり安定します。
個人レベルの撮影では取り扱いが難しいため、あまり使用の推奨できません。
主にスポンジ型かファー型があれば個人での撮影は十分です。
全てのマイクと全ての風防の互換性があるという訳ではないので、買おうとしている風防が自分のマイクに合うのか確認してみましょう。
スポンジ型やファー型のどちらかがあればより快適な音声録音が実現することでしょう!
まとめ
今回はマイクに関する様々なことについてご紹介させて頂きました。
マイクを使うことで
- 綺麗な音声を録ることが出来るようになる!
- 表現したいことがしっかり表現出来るようになる!
- 映像のクオリティが上がり、高級感が出る!
- 映像そのものの臨場感が増す!
いかがでしたでしょうか?
是非、カメラ用のマイクをご検討中の方は本記事を参考にして頂ければと思います!