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生きづらさの中にある光を証明する!世界観あふれる作品で人の心に印象を残すフォトグラファー&ビデオグラファー

インタビュー吉田葵健さん

クリエイターインタビュー第16弾!
今回は撮影を通じて、生きづらさの中にある世界の素晴らしさや日常の美しさを表現するフォトグラファー兼ビデオグラファーの 吉田葵健 さん。

大阪・阿波座にあるフォトスタジオ「Studio 印象」を中心に活動をしています。オリジナリティのある世界観は同業者であるフォトグラファー・ビデオグラファー、他クリエイターを唸らせるセンスを持っており、撮影に情熱を傾ける若きクリエイターです。

この記事では、吉田葵健さんが込めた世界観のルーツや想い、今の活動に至った経緯について語ってもらいました。こちらの記事を読んで、 吉田葵健 さんに共感し、前向きに生きる人がいれば幸いです。

インタビュー吉田葵健さん

プロフィール

吉田 葵健(よしだあおいけん)

1998年生まれ
大阪で活動するフリーランスのフォトグラファー兼ビデオグラファー。フォトスタジオ「Studio 印象」(大阪・阿波座)を共同運営。

主にアーティスト・バンドマンの宣材写真の撮影やミュージックビデオの制作を行なう。自身が加入していたバンドや、個々で活動しているシンガー・ソングライターたちによるセッションユニット「ぷらそにか」(ソニーミュージック社)のミュージックビデオや宣材写真なども手掛ける。他、七五三やお宮参りなどの家族写真、経営者の宣材写真の撮影も行っている。

自身が感じる生きづらさの中にある世界の素晴らしさや日常の美しさを表現した撮影をモットーとしており、光と影を巧みに操る撮影を得意とする。アーティストとして自主制作にも注力し、TwitterやInstagramでの公開や2024年には展示会を初めて開催した。

個人で活動するカメラマンを集ったフォトコミュニティ、そして専門学生やモデルが集う映像コミュニティの運営もしており、定期的に撮影会を開催する。

■個人

■Studio 印象

インタビュー吉田葵健さん

何があっても手放さないカメラへの情熱と始まり

-どんな学生時代を送っていたのですか?

高校では周りと馴染めず、地元の仲のいい友達とも仲違いしてしまい、ひとりになりたいと思った時期がありました。目立たないように、いじめられないように、周りとは一定の距離を取って中を深めすぎないようにしてたんです。体育祭や文化祭では、スマホで一緒に写真を撮る人が多かったんです。その光景が、僕にとって「友達が何人いるのか?」と試されているような気持ちにさせ、とても息苦しい生活でした。

そうして3年経って周りを見た時に、最初の頃は環境に馴染んでなかった人が周りと仲良くしているのを見て、自分が消極的で環境や周りに馴染もうと努力しなかったことがすごく情けなく感じたんです。ずっとひとりになりたいと思っていたので、コミュニケーションの取り方も忘れて、被害妄想まで考えるようになり、ストレスが溜まっていきました。その後、芸大に進学をしたのですが、結局周りとは馴染めずに中退することになりました。

インタビュー吉田葵健さん

-そのような学生生活で、いつ撮影を始めたのですか?

中学生の時から友達と遊びに行った近所の公園や海の何気ない情景を、iPod touch(アイポッド タッチ)で写真を撮っていました。写真を通じて、匂いや音など五感で思い出せるのが好きだったんです。「この写真撮った時、こんなことして遊んでたな」「こんなこと喋ってたな」といった空気感や雰囲気が撮影した写真からすごく蘇ってくる感じがしました。

インタビュー吉田葵健さん

写真をもっと綺麗に残したいと思うようになり、高校2年生の時にアルバイト3ヶ月分の給料を貯めて、デジタル一眼レフカメラ「Nikon D5500」を買ったのが本格的に撮影をするきっかけになりました。今はあまり利用しないのですが、初めて買ったカメラなのでずっと大事にしています。

趣味で写真を撮っていたおじいちゃんから「ニコンを買うのはセンスがある。いい写真やな」と褒めてくれたので、どんどんと撮影にハマっていったんですよね。最初は嵐山の灯籠流しや彼岸花、セミの抜け殻を撮っていて、高校で仲がよかった友達がたまたまモデルをしていたので、撮影会と称してよく撮影をしていました。

インタビュー吉田葵健さん

−そこから、どのように撮影を仕事にしていくのですか?

その後、大学を中退して体調が良くなってきた時に、カメラを使う仕事がしたいと思って、それまで動画制作をしたことがなかったのですが、ブライダルの映像カメラマンをやり始めました。披露宴のエンドロール映像を作る仕事で、そこで映像の基本的な技術を学びました。

その会社には休職を挟んで1年強を勤めて、体調が安定しなかったので退職します。その後、2019年から障害を持つ方の就職をサポートする就労移行支援を行なっている福祉施設に通うようになり、そのまま同施設の支援員として2022年から働くようになりました。

その福祉施設では、当時僕が苦手であった雑談の練習やビジネスママナーを学び、自分が抱える躁うつ病と向き合い障害理解を深めたことで自己肯定感を取り戻すことができました。再度、体調が悪化したため昨年(2023年)に休職し、翌年1月に退職することになりましたが、そこで学んだことは今もとても役立っているので、感謝しています。

インタビュー吉田葵健さん

就労移行支援の福祉施設に通っていた2020年に、今でも定期的に取引のあるソニーミュージック社「ぷらそにか」のミュージックビデオの制作、翌年にはフォトマッチングサービスを利用して家族写真の撮影をやり、徐々にフリーランスとして写真撮影の仕事をやり始めました。

そして、2023年に就労移行支援の支援員を退職したことを機に、本格的にフリーランスとしての活動を開始して、今はアーティストやバンドのミュージックビデオの撮影・編集や、イベントの映像撮影、共同運営するフォトスタジオ「Studio 印象」(大阪・阿波座)で宣材写真などの撮影をしています

インタビュー吉田葵健さん

Instagramが転機!パートナーとなるフォトグラファーとの奇異な出会い

−フォトスタジオ「Studio 印象」との出会いを教えてください。

昨年(2023年)に体調が悪くなり、就労移行支援の支援員を休職した後に、ゴミに埋もれて「カメラ以外は何も残っていません。撮影に協力してくれる人を募集します」というメッセージを打ち出したInstagram投稿をしました。

インタビュー吉田葵健さん

すると、多くの方からコメントをいただき、フォトスタジオ「Studio 印象」を運営されていたフォトグラファー淀川裕也さん(以下、裕也さん)からも「スタジオ運営を一緒にしてくれる人を探している」というコメントをいただいたんです。話をさせていただくと、裕也さんはとても優しい方で、私のことを第一に考えて、受け入れてくれました。今では年齢やキャリアは関係なく、裕也さんとは対等な関係でスタジオ運営や撮影を一緒にしています。

−淀川裕也さんとは、一緒に写真展をされていますね。

大阪・天神橋筋六丁目にあるコミュニティスペース「5.6(ゴーテンロク)」さんをフォトコミュニティのメンバーから紹介してもらい、クリエイター支援やイベント企画をされているオーナーの中塚 貴志さんと意気投合して、そこで2024年1月に写真展を開催することできました。

左から、淀川裕也さん、コミュニティスペース「5.6(ゴーテンロク)」オーナーの中塚 貴志さん、吉田葵健さん

強みは光と影で哀愁を切り取る撮影

-自主制作の活動も多いですね。

そうですね。僕は特に秋や冬が好きで、撮影したいという気持ちが湧いてきて、春や夏には40〜50枚程度ですが、秋や冬には1万枚以上を撮影してしまいます。徐々に木々が枯れていく様子や、人々の温もりの中にある哀愁といった秋から冬にかけての物悲しさを切り取って撮影するのが好きなんです。

インタビュー吉田葵健さん

-普段、どのような機材を使っていますか?

シャープな雰囲気で撮影ができるので、写真はミラーレス一眼カメラ「LUMIX S5 Mark II」で撮影することが多く、フルサイズミラーレス一眼カメラ「CANON EOS R6」と「CANON EOS R6」の2台使いでよく映像撮影をしています。

レンズに関しては、自分の目で景色を確かめて撮影するのが好きなので単焦点レンズのみで撮影しています。その都度、レンズの付け替えが大変ですけど、自分の足で動いて被写体との距離を変えるのが撮りがいがあるんですよ。それと、風合いが好きでオールドレンズを使って撮影することもあります。

インタビュー吉田葵健さん

-撮影のこだわりについて教えてください。

光と影の使い方にはこだわっています。特に日常で目にする木漏れ日、陰りゆく太陽や朝日の光が好きで、散歩をしている時に「この光と影の切り取られ方が綺麗だな」などと思いながら、普段から気にかけて見ていますね。仕事でもライティングもすごくこだわっていて、全てを照らすのではなく、影を利用して被写体が際立つような撮影を意識しています。

-なぜ、光と影を意識されているのですか?

僕が「双極性障害」を患っていることで普段「生きづらさ」を感じることがあるんです。一方で、その「生きづらさの中にある世界の素晴らしさや日常の美しさ」をテーマに撮影しているので、映像や写真の中で光と影を使って、ほのかに暗さを醸し出したいと思っており、その人や物体が持つ影の部分を撮影を通して、映像や写真で醸し出せればと思っているので、光と影はとても意識しています。

インタビュー吉田葵健さん

-光と影を意識するようになったきっかけを教えてください。

今までブライダルのエンドロールに使う華やかな写真を撮影したことがあったのですが、違和感を感じていました。昨年(2023年)、障害者福祉の仕事を休職したときに、いろんなことを考えた結果、自分が表現したのは、生きづらさの中にある光なんだと気づいたんです。

インタビュー吉田葵健さん

吉田葵健さんのInstagram(@odayaka_diary)より

テーマを伝える撮影と感謝の気持を返していく活動を目指して

−今後の展望について教えてください。

裕也さんと共同運営しているフォトスタジオ「Studio 印象」を盛り上げることが最優先の目標です。そして、僕のテーマである「生きづらさの中にある世界の素晴らしさや日常の美しさ」を、これからも表現していこうと考えています。これまでは就労移行支援の支援員として、そのテーマを伝えてきたので、今度は撮影を通じて多くの方に知ってもらいたいですね。

インタビュー吉田葵健さん

また、開催した展示会では、たくさんの方に来場いただき、作品は撮影するだけで成立するのではなく、それを見て喜んでくれる方がいることで初めて価値が生まれるのだと感じて、人とのつながりを大事にしないといけないなと改めて思いました。自分のことを大事にしてくれる方を自分も大事にしたいと思っているので、これからは周りにいる人に対して感謝の気持ちを返していきます。

インタビュー吉田葵健さん

この記事を書いた人

堀江晃一

1983年生まれ。大阪府東大阪市出身。
ユニークな情熱を届けるインタビュアー。人それぞれが持っている魅力的な個性や想い、ストーリーを世の中に広げようと活動中。クリエイティブ業界やクリエイターのインタビュー多数。

働き方についての発信もしており、パナソニックセンター大阪さまにてフリーランス・パラレルキャリア講座の講師として2度登壇。他、ワークショップや交流会などを実施。

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