みなさん、こんにちは。
今回はこれから動画制作や映像編集に挑戦してみたい!けどカメラ選びを迷っている!とお考えの方に向けた記事です。
動画撮影の定番と言えば
- SONY αシリーズ
- Panasonic LUMIXシリーズ
- Canon EOSシリーズ
などの有名なカメラをイメージする方が多いと思われます。
しかし、今回はそれらに匹敵するとも言われているカメラ業界に彗星の如く現れた新商品
「Blackmagic Pocket Cinema Camera 4K」(略称:BMPCC4K)をご紹介させて頂きます。
ビデオ撮影ができる”一眼レフカメラ”と言えばソニーやパナソニックですよね。これらのメーカーで4KRAW撮影ができるビデオカメラは・・・・そもそも無い!!!!(2018年12月現在)
できたとしても、外部収録だったりでカメラ本体だけではできません。
ビデオカメラだとCanonのEOS C200が80万円台でありますがとても高価です。買えなくはない価格にはなりましたが、ちょっと4K RAWを試すには敷居は高い。
実は業界ではRED、ARRIという超高級なカメラが有名でした。
お値段なんと本体だけで200万レベル!
それぐらい4K RAW撮影というのはハードルが高いものでした。
しかし!そんな中BMD社が URSA Mini Pro 4.6K という70万クラスのカメラを出し業界を騒然とさせました。
そしてさらにビビる15万台で手が届くという恐ろしい商品を投入してきたのです。それがこのカメラ、BMPCC4Kなんです。
しかもボディーは一眼レフカメラタイプのデザイン!
写真のカメラに見えるけど、これは間違いなくビデオカメラなんです!
本記事の執筆にあたり、吉川宙来 様に情報提供を頂きました。
プロフィール
吉川宙来(よしかわそら)
映像制作事務所 TerasKraneia《テラスクラニア》
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大阪を拠点に映画撮影、録音、PV 制作、企業の会社紹介、新卒採用PR動画、ホテル・飲食店紹介、ショー、インタビュー収録など多岐 のジャンルに渡って活動している新進気鋭のクリエイター。
BMPCC4Kにて撮影。
グレーディングは難しいですが、色々いじれるので楽しいですね。
次回はさらにローライトな場所での撮影を含んだ映像をお見せします。https://t.co/HOZpOOjDqg#bmpcc4k#ポケシネ4k#DavinchiResolve— 映像制作事務所TerasKraneia《テラスクラニア》 (@teraskraneia) 2018年10月13日
2018年4月アメリカで開催された世界最大規模の放送機器展〝NAB Show〟で発表されたBlackmagic Pocket Cinema Camera 4Kがついに日本に上陸しました!
Blackmagic Pocket Cinema Camera 4KはBlackmagic Designというオーストラリアに本社を置く映像機器メーカーから発売されました。
Blackmagic Design / Blackmagic Pocket Cinema Camera
参考価格:159,624円(税込)
手の平サイズの全く新しいハンドヘルド・デザインに、最新のデジタルフィルム技術が詰め込まれています。
Blackmagic Pocket Cinema Camera 4Kは4/3サイズセンサーを搭載。13ストップのダイナミックレンジおよび25,600までのデュアルネイティブISOに対応。
つまり、美しいHDRイメージが得られ、低照明条件でも優れたパフォーマンスを発揮します!
外部コントロールで、重要な機能にすばやくアクセスでき、5インチの大型タッチスクリーンでショットのフレーミング、的確なフォーカス、カメラ設定の変更が簡単に行えます。イメージは、標準のSD/UHS-IIまたはCFast 2.0カードに収録され、120fpsまでのRAWおよびProResをサポート!
さらに、Blackmagic Pocket Cinema Camera 4Kは、MFTレンズマウント、内蔵マイク、ミニXLR入力、フルサイズHDMI、3D LUTサポート、Bluetooth、USB-C拡張ポートなどを搭載しています。
SONY αシリーズ、Panasonic LUMIXシリーズ、Canon EOSシリーズなどの機種が映像制作のスタンダードと呼ばれています。
しかし、Blackmagic Pocket Cinema Camera 4Kはプロ仕様であるにも関わらず、ハイエンドのカメラの半額に近い値段となっています。
また、2018年10月25日にBlackmagic Designから「Blackmagic RAW」という新しいファイルの保存形式が発表されました。
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Blackmagic RAWとは・・・
Blackmagic Pocket Cinema Camera 4KやBlackmagic RAWなどの発表を皮切りに、Blackmagic Designの映像業界の常識を刷新する快進撃が始まりました!更なる期待が高まるばかりです!
Blackmagic Pocket Cinema Camera 4Kをオススメする理由
それでは早速、Blackmagic Pocket Cinema Camera 4Kを選ぶべき理由をご紹介します!
圧倒的なコストパフォーマンスの高さ
-
- 定価は¥147,800 (税抜価格)
- マイクロフォーサーズ(MFT)レンズをお持ちの場合はレンズを買い換える必要がない
- ¥33,980(税抜価格)= ¥36,698(税込価格)の有償版編集ソフト「DaVinci Resolve 15 Studio」が同梱されている
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DaVinci Resolveで出来ること
実質、12万円程度でBlackmagic Pocket Cinema Camera 4Kが購入出来ます!
DaVinci Resolve 15 Studioを使って色で世界観を表現出来る
Blackmagic Pocket Cinema Camera 4KはRAWデータで撮影が可能です。
RAWで撮影出来るので自由自在に色合いやホワイトバランス、コントラストなどを編集出来ます。
RAWデータで撮影するメリット
-
.AVCHDや.MOV、.MP4ファイルに比べて高画質
- ティント、ホワイトバランス、コントラストなどを自在に編集可能
- .AVCHDや.MOV、.MP4でもティントやホワイトバランス、コントラストなどの編集は可能ですが、あまり大幅な編集や修正をし過ぎると、破綻してしまって見るに耐えない荒れた映像に仕上がってしまいます。
このように、RAWで撮影することによって美しい色合いの世界観を創り出せる他に、ホワイトバランスやコントラストを自在に操ることができます。
魚料理をイメージして例えてみましょう
.MOV / .AVCHD / .MP4 → 調理済みの料理を冷凍して保存した料理
.RAW → とれたての食材、魚そのもの
調理をして冷凍保存したもの(.MOV/ .AVCHD / .MP4)を再料理の為に解凍しても美味しくはありません。更に調理すると言うことは、保存された料理を解凍して更に味を加えたり、もしくは味付けされたものの味をのぞいたり、素材を傷めることになります。
作られた料理は、それで完成されています。更にそこに調理を加えても、生の食材を使って一から調理するような自由度はないでしょう。
しかし、.RAWはとれたての生の食材!自分で「何を作ろう」、「どんな味にしよう」、「素材の切り分ける大きさはどうしよう」、「色合いはどうしよう」、など決めて自分自身で料理(編集)出来ます。
.AVCHD / .MOV / .MP4 は一度、カメラ内で加工されて保存されます。それは調理済み料理です。
一方で.RAWはカメラ内での加工の作業をせずに「生」のデータとして保存されます。
そのため、RAWは自由に編集することが実現しています。
*詳細は玄光社から発売されているDaVinci Resolve カラーグレーディングBOOK(p.118)に図解入りで紹介されています!
気になる方は是非お読みください!
それでは、RAWで撮影して編集をすると、どういった映像になるかをこちらの動画で体感して下さい。
いかがでしたか?
凄くセンシティブで創造意欲がかき立てられますよね!
夕焼けや街並み、空の色、夜のクラブ、夜景など美しい色合いや光の演出は全てBlackmagic Pocket Cinema Camera 4Kを購入するとこのような映像作りが実現します。
昔はRAWデータで撮影をしようとすると映画撮影の現場で使われているような大きなカメラを使うことが基本でした。
しかし、Blackmagic Pocket Cinema Camera 4Kでは小さい個体でRAWが撮影出来ます!
DaVinci Resolveのカラーグレーディングを学ぶのに特化した本がこちらになります。
編集方法から、実際にその編集方法がどのように使われているかをクリエイターの立場から学ぶ実践的な内容になっています。
Blackmagic Pocket Cinema Camera 4Kの購入を検討されている方、もしくはDaVinci Resolveを使ってのカラーグレーディング に興味がある方にとっては、是非買うべき1冊となっています!
DaVinci Resolve カラーグレーディングBOOK(玄光社)
参考価格:3,240円(税込)
商品紹介
本書ではDaVinci Resolveを活用するクリエイターが 実際にどんな考えの元にどんな工程で カラーグレーディングを手がけているのか 実際の作品と共に紹介していきます。
カラーグレーディングにおけるハウツーと、業界の最前線で活躍しているクリエイターたちが実際にDaVinci Resolveを使ってどのようにカラーグレーディングをしているかを学ぶことができます。
【本書の主な内容】
Chapter1 「クリエイターの実例に学ぶルック作成術」
ルック撮影術取材時の解説動画をVookで公開!7人のクリエイターの実例から学ぶルック作成術
クリエイターの手がけた作品の1カットをピックアップし、実際にどんな工程でDaVinci Resolveによるカラーグレーディングが行われたのか誌面とWEB動画で紹介します。
Chapter 2 「DaVinci Resolve カラーグレーディング基本操作辞典」
DaVinci Resolveカラーページの基本操作を解説 ブラックマジックデザイン社の公式チュートリアル動画と連動しており、誌面と合わせて見ることでより操作への理解が深まります。
Chapter 3 「カラーグレーディングへの理解をより深める」
動き回ったり、小回りが要求されたり、狭い場所でしか撮影が許可されていない撮影現場でBlackmagic Pocket Cinema Camera 4Kは圧倒的な機動力と利便性を誇ります。
レンズの互換性
Blackmagic Design社は2018年10月現在、純正のカメラレンズを発売していません。
Blackmagic Pocket Cinema Camera 4Kのマウントはマイクロフォーサーズ(MFT)です。
その代わりに、他社のレンズを利用出来るようにKIPONやMETABONESから多種多様なマウント変換アダプターが発売されています。
それを使うことで今お手持ちのカメラのレンズとBlackmagic Pocket Cinema Camera 4Kを組み合わせて使うことが出来ます。
シーンや用途に合わせてレンズを交換してズームで撮りたい、ワイドな画角で撮りたい、深いボケを表現したい、魚眼レンズを使って個性的な映像を撮りたいなど様々な映像表現が実現します。
RAW撮影が破格の値段で実現するポイントが圧倒的に買うべきメリットです。
Blackmagic Pocket Cinema Camera 4Kは今お持ちの他社のレンズなどを、マウント変換アダプターを利用して引き続きお使い頂くことも出来ます。
※変換アダプターの対応レンズによっては、一部使えないレンズもございますのでお気を付け下さい。
タッチパネルで操作
Blackmagic Pocket Cinema Camera 4Kは5インチの超高輝度タッチスクリーンが搭載されています。
そのため、撮影した動画をその場でチェックすることがしやすいです。
外付けのモニターを使わなくても大丈夫なくらい巨大なモニターとなっています。
しかし、快晴の時(ピーカン時)は
- モニターフード
- 外部モニター
がある方がより見やすく、撮影や映像のチェックが可能になります。
iPadを使って遠隔操作が可能
Blackmagic Designから発表されているiPad専用アプリ「Blackmagic Camera Contro」を使ってREC、ホワイトバランス、ティント、フレームレートなどの撮影に関する操作の他に、シーン、テイクなどのデータの管理も同時に行うことが出来ます。
遠隔操作で撮影設定の変更やデータの管理が可能になっているカメラは他社製品にはあまりなく、珍しいです。
遠隔操作はBlackmagic Pocket Cinema Camera 4Kならではの強み的な機能と言っていいでしょう。
尚、有料アプリにはなりますが、下記はお薦めです!色温度、ISO、フォーカスのリモートコントロールが可能という優れモノです。
外付けSSDで保存容量を拡張可能
Blackmagic Pocket Cinema Camera 4Kは記録メモリはCFastカードの他に外付けのSSD(ソリッドステイトドライブ)を使用出来ます。
Blackmagic DesignからはSAMSUNGの外部SSDが推奨されています。
他にはSanDiskのエクストリーム ポータブルSSDも記録可能という声も挙がっています。
また、SAMSUNGのSSDでは「losless60pがフレーム落ちする」、という声も上がっています。一方でSanDiskのエクストリーム ポータブルSSDはフレーム落ちしなかったという声もあります。
フレーム落ち(コマ落ち)とは・・・
動画を再生する際に、転送されたデータの単位であるフレームの一部が何らかの理由で収録されず、音声や画像が一瞬とぎれる現象のことです。
本来再生されるべき連続画像の枚数が欠ける、例えば秒間30枚必要であるところが25枚しか再生されなかった場合、5枚分のコマ落ちといい、そのぶんだけ画像は滑らかでなくなってしまいます。
夜間での撮影も得意
Blackmagic Pocket Cinema Camera 4KはデュアルISO採用しているためISO 6400に設定しても低ノイズで撮影可能です。
基礎感度はISO 400とISO 3200です。
尚、RAW収録の場合はDaVinci Resolveでノイズリダクションをかけることを前提としています。
多様な電源オプション
バッテリー
Blackmagic Pocket Cinema Camera 4Kの稼働時間は約1時間です。
Blackmagic Designの推奨しているバッテリーはCanonのLP-E6というモデルです。
DC電源
電源タップさえあればDC電源でBlackmagic Pocket Cinema Camera 4Kを使うことができます。
万が一、バッテリーが切れてしまったり、うっかり自宅に忘れてしまっても対応できます!
BlackmagicDesign CABLE-CCPOC4K/DC Blackmagic Pocket Camera DC Cable Pack
参考価格:7,387円(税込)
USB-C
最新のUSBの規格であるUSB-Cでも電源供給が可能です。
Blackmagic Pocket Cinema Camera 4Kは3つの電源供給の方法があるため、利便性が高いです。
対応力の高さは非常にメリットですね!
外部接続端子の多さ
Blackmagic Pocket Cinema Camera 4K本体には
HDMI 接続
これにより、外部モニターを接続しその場で映像がちゃんと撮れているかを確認できます。
出力は1080pまでとなっています。
マイク 接続
Blackmagic Pocket Cinema Camera 4KにはMiniXLRと3.5mmのステレオミニの2系統外部入力ができます。
元々、Blackmagic Pocket Cinema Camera 4Kに内蔵されているマイクは高音質で良いという評判があります。
しかし、それに加えて別でマイクを接続してより良い音声の収録が可能です。
多くのカメラはマイクを接続するためにオーディオインターフェースというマイクとカメラを接続するための機材を別途購入して取り付ける必要があります。
しかし、Blackmagic Pocket Cinema Camera 4Kは本体にマイクを直接、接続できるので、オーディオインターフェースを購入するコストや接続する手間が掛からないです。大きなオススメしたいポイントです。
USB-C 接続
これにより電源供給や、外部SSD(ソリッドステイトドライブ)の取り付けが可能になっています。電源供給の種類の多さ、保存媒体の拡張などが実現します。
デメリット
バッテリーの持ち時間が約1時間程度
しかし、先ほども書いた通り電源環境がさえあればDC電源で稼働可能です。
尚、撮影していない時は、カメラに入れたバッテリーをUSB-Cで充電することが可能です。
2018年10月現在、本体の対応言語が英語版のみ
2018年10月、現在Blackmagic Pocket Cinema Camera 4Kは英語版のみです。英語が苦手な方には少しだけ操作が難しいかもしれません。しかし、カメラの専門用語はほとんど英語から来ているものなので、大体は今の知識で使えるパターンが圧倒的に多いと思います。現在は英語版のみの対応となりますが、内部ソフトウェアのアップデートで日本語版は必ず出ますのでご心配なさらないで下さい。
手ブレ補正がない・・・しかし!
Blackmagic Pocket Cinema Camera 4Kには手ブレ補正機能が搭載されていません。
そのため、ブレのない滑らかな動画を撮影しようとするとスタビライザーやジンバルが必要となります。
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当店オススメ!話題沸騰中、DJI社のRONIN-Sというスタビライザーが緊急入荷致しました!
しかし、Blackmagic Pocket Cinema Camera 4Kの操作画面には「イメージスタビライズ」の文字が・・・
つまりこれはどううことかというと、近い将来、Blackmagic Pocket Cinema Camera 4K内のソフトウェアアップデートで手ブレ機能補正が導入されるかもしれないということです!
これにより、さらに撮影の可能性が広がりますね!公式の発表が楽しみです。
非圧縮RAWで撮影したい場合はCFastカードや外部SSD(ソリッドステイトドライブ)を使うべし
RAWデータは撮影したデータを自由に編集するために、ほぼ100%そのままのデータとして保存されているため大変容量が大きいです。ですので、CFastカードや外部SSD(ソリッドステイトドライブ)などの大容量の保存媒体が必要となりますので別途購入する必要があるかもしれません。
しかし、圧縮RAWで撮影する場合はSDカードでも収録できます。
今お手持ちのCFastカードや外部SSD(ソリッドステイトドライブ)がBlackmagic Pocket Cinema Camera 4Kでも使うことができるか、お確かめ下さい。
まとめ
- 圧倒的なコストパフォーマンスの高さ
- DaVinci Resolve 15 Studioを使って色で世界観を表現出来る
- レンズの互換性
- タッチパネルで操作
- iPadやiPhoneを使って遠隔操作が可能
- 外付けのSSD(ソリッドステイトドライブ)で保存容量を拡張可能
- 夜間での撮影も得意
- 多様な電源オプション
- 外部接続端子の多さ
Blackmagic Pocket Cinema Camera 4Kの可能性は無限大です!
せっかくRAWで撮影出来るBlackmagic Pocket Cinema Camera 4Kです。
これを機にDaVinci Resolveを使ってカラーグレーディング にも挑戦してみましょう!
【合わせて読みたい】
是非、購入を検討してみてはいかがでしょうか!!!